こんにちは。デザイナーのしゅん(@shun_webdesign)です。
今回は「デザイナーさんの経験や人生にもっとスポットを当てていきたい」という考えのもと初のインタビュー記事を書かせていただきました。
僕自身Webデザイナーに転職するまで具体的にどんなお仕事や勉強をしていたのかわからないことだらけでした。そんな悩みを抱えた初学者の方や転職を考えている方の助けになれば幸いです。
今回のインタビューは事前にご連絡した後、ZOOMにて録音したものを基に記事にしました。Webデザイナーに転職するまでのエピソードや、現在のお仕事について書いています。
都内Webデザイナー兼ランニング愛好家。楽しいことを考えて企画するのが好きです。デザイン以外のつぶやき多め。
SNS
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【告知】ラジオ出演
この度、走るとりさんの『悩むとりラジオ』に私しゅんが出演させていただきました。
Twitterリンクまたは、下記stand.fmの埋め込みをスクロールするとタイトルが出るのでクリックすると直接聞けます。
おはようございます🙂
先日とりさん(@hashirutori00)のラジオに出演させていただき、ブログやTwitterについてお話しさせていただきました。
初めてラジオに出たので自分の声を聞いてるのがとても不思議な気分。
今週と来週の2回にわたって配信予定です。https://t.co/8e3PbF8Ee4
— しゅん | Webデザイナー (@shun_webdesign) October 25, 2020
目次
紆余曲折の末たどり着いたデザイナーへの道
Shun:今回記念すべき第一弾のインタビューは走るとり(以下略とりさん)さんです。よろしくお願いします。
走るとり:よろしくお願いします。
走るとりさんのこれまでの経歴
Shun:まずはデザイナーになったきっかけをお聞きできれば。
走るとり:デザインの専門学校でイラストを2年間勉強をしてました。
そこから学校を卒業して、求人広告の制作会社に入って3年半。
携帯の販売員をやってたのが3年くらい。そこからようやくWebデザイナーになってもうすぐ2年が経ちます。
走るとり:もともと学生のころから絵を描いたりとか、何か作るみたいなことには触れていました。
そこから求人広告を作る会社に入りました。ただその会社が結構ハードで・・・。
拘束時間長いし、いろいろあってそこで一回離れちゃったんですよね。ずっと内勤をやってたのもあって今度は人と関わって会って話す仕事をしてみたいなと思って。
販売の仕事に就きました。やっていて楽しさはあったのですが、ふと周りを見ると30代で活躍してる人が現場にあんまりいない。
じゃあ「30代になったらどうなるんだろう」って考えたとき、裏で店長とか副店長とかやるのもあまり興味がなくて。お店の売り方とかもちょっと「?」なところも感じるようになって。
だんだん接客じゃないところにチャレンジしたいなって考えるようになりました。
そうなったときになるべく接客の時間を減らして、別なところに力入れようと思って、
社内でポップとかポスターやチラシを自分で作るようになりました。
作っていくうちに、店舗でも評価され始めるようになって。紙の広告やめたけど、作るのってやっぱり楽しいなってちょっとずつ思えるようになりました。
Shun:うんうん。
走るとり:それを基にお客さんに提案したり、新商品だったらチラシやポスターも作りました。
Adobeのソフトが入ってないパソコンなので、エクセルに画像を貼り付けて作ってましたね。
接客よりも楽しいなと思うのと、あとはShunさんと同じく当時は接客やりながらブログをやってたんですよね。
それこそ数字が上がる発信して反応が出るのが面白いし、後はその後アドセンスとかAmazonアソシエイトで売れたらお金が入ってくるのを初めて経験して。ずっとできるかっての考えたときに「これはたぶんずっとできることだな」って思ったんですよね。
僕のセンスは別として僕が歳をとっていったとしても「パソコンがあったらできる」とか「手が動けば頭が動けばできる」要はずっとできることだなって「じゃあWebだな」って。
会社での実践が一番の勉強だった
Shun:デザインの勉強は専門学校からしてたんですか?
走るとり:イラストとデザインってやっぱりまた別物で。IllustratorとPhotoshopは授業でもちろん絵を描く道具として触れたりはしたんですけどデザインは全くでした。
実際に紙広告の求人広告の会社で実践で作ったのが一番の勉強だったと思います。
Illustrator、Photoshopの本を新卒のころとか買ったことがなかったです。
Shun:でも逆にそっちの操作の方は慣れてたからそんな抵抗はなかったっていうことですかね。
走るとり:業務で3年やってたのもあるんですけどけっこう手は慣れてたのはあります。ただ、デザイナーになったときは操作ができてるだけじゃ意味がないっていうか。組み方とか見せ方ができないとというのは思いましたね。
手は全然動かせて、求人広告会社でオペレーターの立ち位置だったので営業さんが取ってきた求人を組んで。
でも時間との勝負だったのでその日何件も作って、週に1回校了して出稿しなきゃいけないんですね。
うちの会社はフリーペーパーと折り込みチラシとかを発行してる会社で毎週締切があって。締切に間に合わせないとフリーペーパー設置できないくて、新聞折込も間に合わない。当時はとにかく数を作る速さが求められました。
Shun:そこから転職するときは1回仕事辞めてから転職活動したんですか。
走るとり:まだそのときは新潟にいて、今の奥さんと結婚して、実際に東京に来たのは転職活動が終わった段階で引っ越してきました。そこから Webデザイナー。新潟の田舎の方にいましたね。
Shun:仕事しながら転職活動はしてたんですか?
走るとり:ここも一旦辞めましたね。でも有給が消化してなかったので有給期間としては1か月くらいあって、実際は1か月空白が空いて、合計2か月で転職しました。
田舎と都会を往復したデザイナー転職活動
Shun:デザイナーの転職って大変じゃなかったですか。
走るとり:大変さはあったと思います。まず勉強しなきゃいけないですし、HTMLとかCSS知らなかったので在職期間中に勉強してました。
早く帰れたら勉強して休みの日に勉強して、有給期間にポートフォリオを作ったりして。
残りの1か月で転職活動をするんですけど今みたいにリモートでの面接あんまりなくて。ポートフォリオ(紙)を持って、新潟から東京に行かなきゃ行けなかったんですよね。一回の交通費って往復で2万円くらいかかるので。
Shun:やばいっすね。。。(震え)
走るとり:だからガンガンお金使いましたね。僕も向こう見ずなところがあって、都内に長期滞在してでそこで泊まりながらやる選択も多分あったりしたんですよ。
でも僕は単発で行って、泊まるときは1日2日友達の家に転がり込んで、また単発で帰ってくる。3往復ぐらいやったんじゃないかな。
Shun:うわぁぁ。。それはもう移動で結構疲れた状態で面接に行くんですか?
走るとり:スーツもやっぱりその日のスーツとシャツと次の日のシャツを持って行くんですど間に合わないときは友達の家にちょっと洗濯機貸してって頼んで。
大変さとかいっぱいありましたけど、移動の大変さしか出てこないですけど勉強も大変でした。
ポートフォリオ作るってのも大変でしたね。どう作っていいのかとかわかんなかったですし。
Shun:基準みたいなものが結構わかりづらいところはありますもんね。なんかこれやんなきゃいけないみたいな載せなきゃいけないとか。
走るとり:ネットでたくさん情報出てくるけど結局じゃあ何やったらいいのか手探りでしたね。
自分が初学者だったら
Shun:これまでの経験を通して、もし今自分が初学者だったらこれ勉強しとけばよかったとかありますか?
走るとり:それこそ今でもずっと悩んでますけど勉強どうしたらいいのかって。
Shun:僕もそうですね(笑)デザインから行った方がいいとかコーディングからってありますもんね。
走るとり:今もし、まっさらな状態だったとしたら自分がなりたいなって思う姿を確認して、それを叶えてる人や近い人に即メッセージしたほうが手っ取り早いかなと。その人がやれって言ったことをこなすのが一番早いとは思います。
持論でShunさんもこの間ラジオで言ってたんですけど、行動してやっちゃったほうが早いなって思ってて。
僕の場合だと勉強に1年あてる時間よりも、会社に半年ぐらいで入って学ぶ3か月の方が濃いなと思ったのでとにかく早く転職して早くその環境に入る。今振り返ってもそれは良かったんじゃないかなと思います。
デザイナーになって入社してからの主な仕事。
Shun:デザイナーとして入社してからやってた主な仕事はどういうことをやってたんですか?
走るとり:最初はひたすらバナーの作成とサイトの更新作業。
後は本当ちっちゃい会社なのでそのデザイン以外のことばっかり色々はやらなきゃいけないし、雑用もそうですし会社のイベントもあったりするので取りまとめていくみたいな。
結構雑用の部分がうちの会社だと「仕事と同じぐらいやっぱり大切だね」みたいな。ささやかれつつあるのでそういうとこも気を使いながらやってたかなっていう感じですね。
Shun:僕のいる会社もそんな大きくないんですけどやっぱ本当に業務範囲広いというか一人一人やることがめちゃくちゃ幅広いんでやっぱ小さい会社ほどそういうところはあるのかなっていう話聞いてて思ったことはあります。
走るとり:やっぱり聞いてぱっと出てくるものが多くないってところがあるから。
Shun:それこそ「Webデザイナー」って聞いても「Webデザインとコーディングやってる人」っていう方結構多いと思うんですけど意外とそれ以外のことがめちゃくちゃ大事っていうのは結構業務に入ってからも思うところですね。
走るとり:実際ポートフォリオ作って、好きなデザインとかやって。実際会社に入るとそのギャップにやられるっていうか、洗礼は受けたかなっていう感じ。
制作会社で働くメリットデメリット
Shun:今Webマーケティング系の制作会社で働かれてると思うんですけど、そういう会社で働くメリット・デメリットありますか?
走るとり:うちだとEC サイトとかに関わる機会が多いんですけれど。僕は今、Yahooショッピングとかそういう「モール型ECサイト※」って言うんですけどそこに出店してるお客さんのお手伝いをすることが多くて。
※楽天市場やAmazonのような1つの場所にさまざまな店舗が集まった、インターネットにおけるショッピングモールのようなサイト。
楽天とかYahooの構築っていうのをやってるとだんだんそのECサイトってこういう作りになってるんだなって思います。
物の売れ方が見えてきて、やっぱりデザインは綺麗なものじゃないといけないんですけど、それ何のためにやるのかって言うとやっぱりお客さんの売り上げをあげなきゃいけない。
「あとここもクリックして欲しい」を目指さなきゃいけない。そこのところの意識が本質的に理解が深まると言うか。
Shun:デザインとかコーディングももちろん大事だけどなんかその先の数字とか売上追いたい人は向いてるってことですかね?
走るとり:逆にそれを追えないとただのオペレーターになるっていうか。一応うちの部署は営業とディレクターと制作がいて。数字を追う部分ってディレクターが追って、そこにデザイナーが関わらないとどうなるかっていうとただの本当に指示待ちで「それを作って」って言われたら作るで終わっちゃうんですよね。
それだと飽きるし、本質的に良いもの作れないデザイナーになっちゃうので。そこがやっぱ楽しさですし、逆にそういうのが苦手とか見た目だけ追求したいって人には向かないかなってところはありますね。
コロナ後の変化
Shun:今年(2020年)コロナで職場環境が変わったって人多いと思うんですが、ここが変わったなっていうのはありますか?
走るとり:働き方で言うとそのリモートワークを取り入れたりはしていたんですけど、他の大手制作会社のように全員が完全フルリモートにはなくて、出社率を抑えて交代でリモートワークしてました。
あとは会社の仕事としては ECサイトやってるっていうメリットが働いて、関連のお問い合わせが増えました。
Shun:確かにECサイト売り上げ伸びましたもんね。
走るとり:お店に行って直接買いに行くってよりは、ネットで選んで買うっていうのが結構増えてて問い合わせも来ます。
あとは実際に今面倒見てもらってる店舗さんの売上が前年比と比べたら200%とか500%って月もあるのでそれぐらい変化が大きかった年ですね。
Shun:会社としても売り上げも右肩上がりなんですか?
走るとり:でしたね。会社としては業績はあがってますね。
デザイナーとしての今後の課題。
Shun:とりさんとしてのデザイナーの課題と今後こういうキャリアを積みたいなっていうのがあればお聞きしたいです。
走るとり:僕自身がデザイナーになって日が浅かったり、そもそももまっすぐデザイナーに向かって行った人ではないので。
すごくめちゃくちゃ凄まじいデザインが作れるかって言うと個人的にはちょっとだけ難しくて、時間が膨大にかかると思ってます。
そこを目指すよりも僕が今まで紙の求人広告や接客販売をやったり、一直線に来てないにしても色んな経験をしてきたと思うのでそこをあわせていきたいっていうのはあって。
デザイナーとしてももっと頑張んなきゃいけないけど、例えば人に教えるとかコミュニケーションをとる。後輩が入ったときにマネジメントできる。あとは会議があったときにファシリテーターができるとかそういうところをやっていきたいなと。
さっき数字の話が出ましたけど、数字を追うためのデザインをどうやったら作れるのか数字を考えられるデザイナーになりたいなっていうのはありますね。
今ガツガツ手を動かしてつくるフェーズでは今あるとは思うんです。将来的にはちょっとずつ自分の手を動かすのと同じぐらい人と関わってることにまとめたり、ディレクション領域に入っていけたら価値も上がるのかなとは思ってます。
今後Webデザイナーを目指す方へ
Shun:今後Webデザイナーを目指す方、転職活動してる方、勉強を始めたばかりの方にメッセージをお願いします。
走るとり:本当に今世の中も非常に忙しいし慌ただしいですしね。
ただ単に今転職活動するってだけでもめちゃくちゃでもしんどいと思うんですけどデザイナーの需要もやっぱりあるんですよね。
求めている会社さんやっぱり多いし、求められることも広いんですよね。絶対になっても Web なのかUIなのかUXなのか、あとコーダーなのかとか。
多種多様な求められ方をするので迷うと思うんですよ。どういうのに入っていいのかわかんないみたいな。
色々手出すけど、結局わからなくて「デザイナー難しいな」ってなっちゃいそうだなと思うんですけど、やっぱり一番はホント知ってる人に話聞きに行く。その人のやるべきだっていうことを腹落ちしたらそこにむかって努力していくのが一番近い。
逆に自分で色々なも知識がない状態でなんか色々手を出しちゃうと、よっぽど芯がある人だったらいいですけど、そうじゃない人だとただ迷って時間かかって自分が意図しなかった方向に進む。
言ってしまえば結構制作会社のブラックなところもあるので。
ブラックで低賃金で入ってしまう最悪なケースにならないように迷わないないような道を歩んで欲しいなと思います。
最後に(あとがき)
今回走るとりさんのお話をお伺いし、行動力がすごいのと冷静に自己分析されてるように感じました。
走るとりさんは現在デザイナーを続けながらも朝活会を開いたり、ブログやラジオで情報の発信を精力的にしています。
販売員時代の話からも伺える通り、自ら主体にポスターやチラシも制作されたエピソードから自分の前職の強みを現職に活かす取り組みを日ごろからされていたのだなと思いました。
今回初のインタビューということもあり、手探りながら企画に協力してくださったとりさん本当にありがとうございます。
とりさんのラジオ収録後にお話をお伺いしたということもあり、終始和やかな雰囲気でお話することができました。自分にしかない経験だったり、現役デザイナーさんからお話をお伺いすることで学ぶことはとても多いと感じました。
最後まで見ていただきありがとうございます。是非ブックマークと記事のシェアをよろしくお願いします。